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2008年04月08日

中学受験小学生新聞08年4月コラム

「プレッシャー」

 今年はオリンピックイヤー。北京オリンピックまで、あと4ヶ月となりました。昨年から今年にかけて、様々な競技で悲喜こもごもの代表選考試合が行われたのは記憶に新しいところです。出場を決めたアスリートが、本番ではどんなパフォーマンスを見せてくれるか今から楽しみです。
 オリンピックといえば、一時、インタビューを受けた代表選手の応答で「オリンピックを楽しんできます」というセリフが流行しました。私の記憶では、ソウルオリンピック(1988年)で体操競技に出場した池谷・西川両選手が初めて使った表現で、当時高校生だった二人の爽やかさと相まって一気に広まったようです。その背景には、ロスアンゼルスオリンピック(1984年)の時に毎日のように新聞紙上に躍った「日本、またプレッシャーに負けた」という言い回しがありました。(プレッシャーと言う名前の選手がたくさんの競技に出場し、いつも日本選手を打ち負かしていると勘違いした人もいたとか・・・)1988年当時、マスコミは緊張のあまり実力を発揮できない日本選手に4年越しでやきもきしていたのです。そこに気合や根性ではなく「楽しむ」という意表をついた表現が登場し、皆が一斉に飛びついたのでした。反面、スポーツとはいえ国の威信を賭けた戦いを「楽しむ」とは不謹慎だと考える人も多く、このセリフには賛否両論ありました。
 思うに、代表選手の「楽しむ」は、一般的な「楽しむ」とは全く意味が違います。自分の一挙手一投足に世界中の視線が集まるオリンピックで感じるプレッシャーは常人の理解を超えており、とても「楽しむ」ことはできないでしょう。彼らが言う「楽しむ」とは、自分がプレッシャーに押し潰されないための必死の抵抗だと思います。
 集まる視線は家族(特にお母さん)と先生ぐらいですが、入試にもプレッシャーは付き物です。小六生でも今はまだ漠然としたものでしょうが、これからは日を追うごとに、「算数の立体図形」「国語の論説文」等々、項目が具体的になってきます。勉強はやればやるほど、深まれば深まるほど、新種のプレッシャーが現れます。決してなくなることはありません。しかし、プレッシャーがあるからこそ努力し、研究し、乗り越えることで成長できます。家庭教師と二人でならプレッシャーとうまく付き合っていけます。メダリストの傍らには、必ず二人三脚で歩んできた信頼できるコーチがいるように。
(朝日小学生新聞 第37回 2008年4月2日掲載)

全幅の信頼を置ける先生がいます
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